『通電治療』

『通電治療』のご紹介

初期の近視(調節痙攣)の人の目の周りに電気を流す方法です
従来の治療では、効果がなかった人でも視力が向上する場合があります。慶應大学眼科学教授の坪田一男先生と田園調布眼科の石川まり子先生が共同で開発した独創的な機械による画期的な方法です。『通電くん』を使って毛様体の緊張を解き、調節力の回復を目指す『通電治療』をご紹介します。

『通電くん』を用いた『通電治療』と呼ばれる電気治療の実際

  1. まずは患者様にベッドで横になって頂きます。
  2. 次によく湿らせた患者様の両手にアース棒(電極ハンドル)を握って頂きます。
  3. 治療担当スタッフが両手で患者様の両眼それぞれに接触子棒を当てて、全周を少しずつ移動させます。 その際には決して眼球を圧迫しない事を心掛けます。痛さにより、出力を調節しますが、強いほど効果があります。
  4. 1回の治療の時間は5~6分間が目安です。患者様はピリピリとした感じと共に、ピカピカ光る感じを体感されます。
    患者様の体の水分が多いほど(若いほど)、電気が流れやすく、効果が期待できます。
  5. 一般的には患者様の裸眼視力の上昇が続く間はできれば週1回の通電治療の実施が望まれます。裸眼視力の上昇が頭打ちになりましたら、週1回、2週間に1回、月に1回、シーズンに1回と治療の間隔をあけていきます。

『通電治療』の効果の判定

1回の通電治療で裸眼視力が0.1から1.2と面白いように効果が現れる患者様から、全く効果の出ない患者様まで様々です。
患者様が視力の低下を自覚し始めた比較的程度の軽い時期ならば、良い効果が期待できます。
患者様が視力の低下を自覚してから1年以上経過していると改善は難しいようですが、少なくとも1.0以上の視力を出すのに必要なメガネの度数は弱くてすむようになります。

『通電治療』の実施にあたっての注意

  • 治療は予約制となります。
  • 施行後、目のまわりが赤くなることがありますが、これは一時的なもので翌日までにおさまります。
  • 片頭痛をお持ちの方は発作を起こす可能性があります。
  • 未成年の方は治療時には保護者の方とご一緒に来院ください。